先生の立場から学んだ3つのこと
修士を卒業する少し前に他大学で非常勤講師をやってみないか、と他分野の先生から声をかけてもらった。内容は情報教育である。
教職免許も持っておらず不安であったが、教育には興味はあった。
せっかくの機会なので社会経験として、1年間やってみることにした。
非常勤で学んだ3点を以下にまとめておく。
時間の使い方を見直し、仕事の効率を上げることができた
- 制限時間を設け、集中して行うことで、仕事効率を上げることができた。
授業関連の仕事は、前日の3時間、当日の授業前45分を目標に採点・授業準備すべての仕事を終わらせるよう頑張った。
制限時間を設け集中して行うことで、だらだら作業することをやめた。
他には、学生へのメールは鋳型を作っておくなど、お決まりの作業に対しては考えなくても消化できるようにした。
- 授業前後に5~10分以内で出来る学生の対応はその場で解決するようにした。
「あとで」の作業を減らすことで、作業前の「もやもや」や「記憶を呼び起こす作業」をなくした。
プレゼンの練習になった
「自分(発表者)の常識は相手(聞き手)の常識ではない」ということを再認識した。
話す際に、自分の理解が不十分である場合に、相手を理解させることは不可であることを実感した。
以前に読んだ話し方の本に、「アナウンサーは話す内容を理解してから話さないと、聴衆者に意味を伝えることが出来ない」と書いてあったことを思い出した。
指導の練習の場になった
- 指示が曖昧であったときは、必ず学生から質問があった。
聞き手のレベルに合わせ、できるだけ具体的に指示することが大事であると思った。
- 先生を演じることで、学生から先生としての信頼を得た。
学生から質問が出たときは、やさしく、一生懸命に教えてる感を出した。
そうすると学生も「先生が自分のために頑張ってくれている。自分も頑張ろう」となってくれている気がした。
自信がなくても胸を張り、質問に自信を持って答える。
先生らしく演ずることで先生になれるのだと思った。
PCを使った授業なので、席を見回り、学生に直接指導する機会が多かった。
学生は正直に質問してくれるので、自分の改善点が分かった。
「人に教えることは自分の勉強になる」と実感した1年だった。